キハラハント愛の世界漂流徒然日記

国連平和維持活動、国際人権法、治安部門改革の分野で活動する キハラハント愛のブログです。

アカウンタビリティ

DCAFとの会議 (スイス大使公邸 会食)

DCAF dinner small




























先週末、軍の民主的統制ジュネーブセンター
(DCAF: Geneva Centre for the Democratic Control of Armed Forces)のディレクター、
Thomas Guerber大使が日本を訪れている機会に、
在日スイス大使より、公式ディナーが開催され、
ご招待いただきました。

DCAFは以前より色々な形で注目している機関で、
多くの専門家を抱えて
治安部門改革などを手掛け、
各国の政府にリソースを提供し、
治安部門改革にアドバイス、協力する
専門機関です。
国連警察について
国連の事務総長の改革案の元になる
調査をし、報告を行ったのが、この機関です。
昨年私も訪問して意見交換をしたことがありました。

スイス大使、DCAFディレクターを始め、
総勢18人の日本のSSRに関わる専門家が招待されていましたが、
警察の話はフォーマルなセッティングでは
なかなか出ません。
コーヒータイムに入ってから
DCAFのアジア太平洋局の局長さんと
詳しい話ができました。

国連警察の軍隊化について、
また、
国連警察の刑事的アカウンタビリティではなくて、
マンデートを遂行する、そして
人々に対するアカウンタビリティに関して、
できれば共同研究をしたい専門家の方々が、
DCAFにはいるのです。

フォローアップして行きたいと思います。


ソウルでの女性、平和と安全保障会議

SEA panel

9月22日、23日、ソウルで行われた
女性、平和と安全保障についての
専門家会議に、専門家として招待されました。

女性が平和と安全保障にどのように貢献するか、というポジティブな側面と、
女性を紛争中や直後の暴力から
どのように守るか、というプロテクションという側面。

私は国際法から見た性的暴力についてのパネリストと、
国連平和活動要員が性的暴力を行わないよう防止し、また、そのような犯罪が行われた場合の訴追についてのパネリスト、2つを務めました。

簡単な報告書は
日本国際平和構築協会のこちらの記事からご覧ください。



国連の抱える問題

来週から立て続けに学会・会議での発表が続きます。

ふと思い出して、確認してみたところ
本年4月に行ったHSPセミナーで

「国連警察の刑事的アカウンタビリティの研究と
国内警察改革現場から見える、国連の抱える問題」
についてお話ししたことを
書いておりませんでした。

国連の刑事的アカウンタビリティの問題も、
警察改革の問題も、
抱える問題の根源に国連の構造的な問題があります。

国連がこれから効率的・正当に機能してゆくためには、
構造的な問題を見て見ぬふりはできません。
これが、来週から始まる一連の発表においても
根底を流れるメッセージになると思います。

ACUNS(国連システム学術評議会)年次会プレナリー発表

ACUNS(国連システム学術評議会)は
国連について研究する研究者と
国連で働いている、または働いていた実務者とが一堂に会する
最大のフォーラムです。

私も毎年年次会に参加していますが、
今年は6月15日から17日、
韓国のソウルで開かれました。
今年はプレナリー(全大会)で発表させてもらえました。

ACUNS Seoul presentation

国連の人権についてのパネルにて、
国連警察の刑事的アカウンタビリティについての発表です。
国連警察が実際に重大な犯罪を犯しているのか、
1990年以降の犯罪について、
ひとつひとつデータを検証し、
それぞれ訴追されているのか調査し、
結果訴追されていないという実情に基づいて、
何が訴追の障害となっているのか、検証しました。
法的には、よく言われるのが国連警察の派遣国が
刑事的管轄権がないのではないか、という点と
国連で働く人員の持つ特権免除についてですが、
85パーセントほどの派遣国について
ひとつひとつ刑法と刑事訴訟法を調べ、
管轄権は訴追を阻む主な理由とはならないことを証明しました。
また、国連警察の持つ特権免除については、
業務と関係ない行為には特権免除がありません。
集めた犯罪行為については
ほぼ業務と関係ないものでした。
特権免除も訴追を阻む主な理由とはなり得ないことが判明したわけです。
ただし、国連が特権免除を使う場合、
その使い方は統制が取れておらず、
また、受入国において特権免除を認める理由として
受入国の人権状況に問題があるということを主張する場合があります。
これは特権免除とは別の問題であり、
別の議論(人権)を持って受入国での訴追を退けるべきであると主張しました。
国際人権法における、捜査と訴追の義務というロジックを持ってすると、
受入国、派遣国、並びに国連に、
それぞれ異なる義務の内容が認められます。

下記のリンクから、日本国際平和構築協会のページには英語でアップしました。
http://www.gpaj.org/2017/06/16/15314

国連警察に刑事的アカウンタビリティの研修

先週は1週間、

国連の国連警察と法務官の皆さんに
国連警察、ならびに国連平和活動に参加する人員による
犯罪行為に関するアカウンタビリティについて、
研修を行ってきました。
国連平和活動の法的枠組み、
国連平和活動に参加する人員による犯罪行為の分析
(現在私のデータベースに554件のケースが登録されています)、
国連平和活動に参加する人員に適用される法(国際法、国内法、内部法)
国連内部で犯罪行為に対処するメカニズムの分析、
刑事的管轄権、
国連の人員の特権、
国際法から見た国連と国家の義務、などについて、
具体的な例をたくさんあげながら
説明・ディスカッションをしていきました。

大抵、研修と言うと

研修を行うチームがあって、

何人かの講師が教えたり

ディスカッションをリードしたりするのですが、

先週はまったく一人。

一応合意した研修プランに沿って半日。

その後参加者の希望によって

研修プランを変えたり、

時間を変えたりして、

やってみました。

研修は生き物。

目的、参加者のバックグラウンド、経験、

希望、性格、

研修の場所、などによって

変えないと効果がないのです。


初日に、

「この研修は私のプライオリティじゃないから

明日から不参加かもしれないわ」と

言っていた女性参加者。

見事に最後までアクティブに参加してくれました。


世界中でたくさんの平和活動に参加されてきた
警察官、法務官の皆さんの
率直な意見が
出てきて、

私もとても面白かったし、

何人かの参加者の方々から

とても率直なお褒めの言葉をいただきました。

ある参加者の方が、

研修3日目に、

「このテーマについて、

あなたの知識を持っている人は

いったい世界に何人いるの?」と

質問してくださいました。

他の参加者は、

「あなたの話し方は、なんて分かりやすいのでしょう。」と。


全く一寸先は闇だった、この研修。


今後も色々とアドバイスをください、と
参加者の方々に言っていただき、

ひとつ、自信の種になりました。


どうもありがとうございました。

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