キハラハント愛の世界漂流徒然日記

国連平和維持活動、国際人権法、治安部門改革の分野で活動する キハラハント愛のブログです。

2012年:静かな進歩の年

2012年、辰。

今年は、私にとっては静かな進歩の年になりそうです。

昨年後半は、PKOの警察についてのリサーチが、調べれば調べるほど、
勉強すれば勉強するほど面白くなってきて、
手を広げていろいろな分野について知りたくなってしまい、
広く浅く、あれもこれも、それとこれとの関係性も、あの可能性も、と、
少々欲張りになっていたようです。

12月、PhD候補者として認定するかの審査の際に、
手を広げずに、深く掘るように、
本を読む前に、考えるように、
どうしてその本を読まなければいけないか、
その本の内容が自分のリサーチのどの質問に対応するものか考えるように、
1週間に半日、本を読まずにリサーチの全体像とその週の成果との関連について考える時間をつくるように、
リサーチの全体像と、細かい法的な考察とを、ズームイン、ズームアウト、とスムーズにできるように練習する課程を指導教授に助言してもらい、
それから何だか少し前が開けたような、
何となくPhDというものが自分の思っていたよりももっと深く考える過程なんだとちょっと分かったような、
かなりポジティブな気分です。

この「何となく分かったような気がする」ものを
ひとつ深呼吸してから、書家が書を書くような集中力を持って静かに追求して、
動じずに、ひとつひとつつめて行きたいと思います。

今年もよろしくお願いします。

恩師を偲ぶ会議

11月26日、大学にて、恩師を偲ぶ大会議がありました。
http://www.ehraa.org/index.php?page=memorial&page_ref=19

我がエセックス大学の人権センターを設立した設立メンバーのお一人で、
国連人権高等弁務官事務所時代には、かの有名な高等弁務官、メリー ロビンソン氏の
スピーチライターを務め、
欧州人権裁判所で数々のケースを勝ち取った、
温厚にしてシャープな故ケビン ボイル教授を偲ぶ会議です。

私の指導をしているフランソワーズ ハンプソン教授は特にケビンとはずっと仕事をしてきた仲で、
大学からしても3本柱の1本だったケビンですが、
とてもオープンでいつもカーネル サンダーソンの人形のようにニコニコしていたせいか、
世界中から、文化を超え、国境を越え、
数々の暖かいコメント、サポートがありました。
今やこの世界では知らない人のいない、アイルランドのゴルウェイ大学の教授、
シャバス氏も、会議でスピーチしないのにいらしていました。
あまりびっくりしたのでシャバス教授には、つい声をかけてしまいました。
「大事な友人だったんだよ」と言っていらっしゃいました。

改めてケビンの偉大さ、人望の厚さ、彼が世界に及ぼした多いなる影響について
感じざるを得ない会議でした。

「体験しなければ分からない」という壁

ふと思ったんだけど、

誰でも、いくら好奇心が強くても、何でもかんでも体験するのは無理。

体験したことについては、他の人の話を聞いて、

「あぁ、分かる、分かる」と分かった気持ちになりやすい。

でもだからと言って、

何かの話をしているときに、

「これは体験しなければ分からないよ」という結論に達してしまうと

他の人には絶対に分からないことになって、

そこで終わってしまう。

例えば、紛争の渦中で夫も息子も殺されてしまい、命からがら逃げてきた人。

または、家庭内暴力の被害にあって、離婚して、子供を一人で育てた人。

そういう人がその体験を語るのに、

「体験しなければ分からないよ」という姿勢でいたら、

みんながそういうことを体験しなければ世界はちっとも良くならないことになる。

それを、どうやって分からないはずの人に伝えるか、というのが

何かを伝えたい人の姿勢であった方がいい。

 

これ、かなり長年の、私のチャレンジでもあります。

「人権」というのは、日本ではとっても重いイメージ。

でも、人権のことを考えるっていうのは

すなわち人間のことを考えること。

誰にも関わること。

例えばイギリスの大学みたいに、

アフガニスタンやイラクなど、国外で起こっていることに対して

みんなが自然に興味を持って、

学生がごく自然にバスを借りてきて、

ただみんなでピクニックに行くみたいに、

みんなでロンドンまでデモに参加しに行ったりとか、

U2みたいに人権問題とか環境問題とかを歌うバンドが、

細々とインディーズで活動するのではなくて、世界にファンを持つ。

そんな感じで、もっともっとカジュアルに、

多くの人が、

お茶を飲みながらでも、目の前のこと、自分のこと以外のことを

普通に話せること。

世界が、人が、近くなること。

既成の分野を超えて、大きな世界とつながること。

そのために、私にはどんなやり方が向いているんだろう。

まだまだ模索中です。

 

今のところの鍵は、

他の分野、他の人のやっていることを批判することから入らず、

分野、肩書きに関わらずいろいろなことに興味を持って、

「へぇ、面白い。」と思うこと、かな。

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hyoryumin_jane

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